『ハラホト出土モンゴル文書の研究』
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作成日時 : 2009/01/08 02:55
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吉田順一&チメドドルジ編『ハラホト出土モンゴル文書の研究』(雄山閣、2008年11月10日第2版発行、410頁)。書名のとおり、ハラホトから出土した文書の研究である。ウイグル文字モンゴル語が最も多いが、パスパ文字やチベット文字、シリア文字の文書なども含まれる。パスパ文字では、珍しい字母筆写練習の断片などもある。資料の影印と翻字、訳、解説などからなり、眺めるだけでも飽きない。
なお、資料「No.073」に、漢字で「中都」とあり、その右に“フリガナと”して、非標準的かつ不正確な綴りのパスパ文字で「c‘uŋg t‘uw」とあるのは興味深い。『蒙古字韻』式の標準的な綴りでは「juŋ du」と綴られるべきところである。これはおそらく、ウイグル文字の綴り「čung tuu」をパスパ字に置き換えようとしたものであろう。(この箇所のパスパ文字を本書163頁で「c‘üg t‘uw」と読んでいるのには賛成できない) このように、公式の文書ではまず目にすることのない、(筆写の誤りをも含んだ)生きたパスパ文字の使用例を知ることができるのも、この資料集の価値といえる。
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