『佐藤進教授還暦記念中国語学論集』

『佐藤進教授還暦記念中国語学論集』(同論集刊行会編、好文出版、2007年4月12日発行、3800円)。佐藤進氏(二松学舎大学大学院)の60歳の誕生日に刊行されたもの。佐藤氏の母校である、消えゆく東京都立大学へのオマージュというべき論集である。執筆者は都立大中文の出身者(太田斎氏、古屋昭弘氏、吉池孝一氏など)のほか、佐藤氏と交流のあった岩田礼氏、遠藤光暁氏、大西克也氏など、最近では珍しい豪華な顔ぶれである。

私はかつて某国立大学の50年史において、中文(その大学では「中国言語文化コース」の略称であった)の項を執筆した(→こちらの頁の「人文学部第5章」)が、その末尾に中文および人文学の前途は多難だと書いたことがある。都立大の(とりわけ語学文学系の)消滅を目の当たりにする時、その不安が残念ながら現実のものになったと感じざるを得ない。職人さながらの徒弟制度(?)によって学問を守り伝える時代は終焉を迎えたということなのだろう。古漢語、文字・音韻という前時代的なテーマの論集が出版されること自体、今となっては奇跡的なことである。

この記事へのコメント

2011年05月01日 15:01
勉強になります。
これからも度々参考にさせていただきたいです><
よろしくお願いいたします。