藤沢周平著『時雨みち』(新潮文庫、2007年2月5日51刷)。この短編集の中の一編「山桜」はまさに珠玉の短編というにふさわしい作品である。この半年ほどの間に何度も読み返したが、これぞ藤沢周平というべき作品だ。正直に言えば、この短編集に収められた他の作品はあまりパッとしない。しかし「山桜」というこの一編のためだけにでも、この書を手に取る価値はある。傑作長編『蝉しぐれ』と天秤にかけたとしても負けない。
「山桜」は近々映画化されるらしい。田中麗奈&東山紀之主演というキャスティングは意外だが、期待しよう。それにしても藤沢作品の映画化が続くなあ。
時雨みち (新潮文庫)
"『時雨みち』" へのコメントを書く